ウィスラーキッズキャンプ2015☆スキー5日目:キッズキャンプ総括

第19回カナダスキー・キッズキャンプ総括

今年も早くもキッズキャンプ最終日のレッスンとなりました。昨日のウィスラーキッズ参加では参加者も全て英語でのコミュニケーションによって相当精神的な不安や疲れもあったことと思います。

今日はまたいつもの仲間たちとスキーレッスンに戻れて、みんな明るくとても楽しそうでした。教師の技術的な指導もワンランク上の繊細な感覚や高度な内容が求められるようになりましたが、理解力は非常に高くなったようです。

最終日はいままで取り組んできた「基礎課程」、「応用過程」、「競技過程」の総合カリキュラムとして午前中は、各班とも大回り、中回り、ショートターンを広大なウィスラー、ブラッコムのエリアを実践に即したロング滑走中心に滑走しました。

開催中に事故、怪我がなく全班のレベルアップは確実に達成できましたことキャンプ開催報告としてお伝えします。

また、子供たちが上達の実感を一人一人できたことが何よりも大きな成果です。今後の各自の技術的な課題が明確に理解できたことで、日本へ帰国してもそのことを忘れずに継続して練習する意識を持つことができました。

スキー教師より「ウィスラープログレスカード」を全員が担当教師より記入してもらっていますが、各技術項目においては、その評価より最終日はさらに到達レベルが上がっています。保護者の方は、レッスン内容を通常レッスン、ウィスラーキッズともに時間をとって良く話してもらって下さい。フィードバックをしっかりすることで、子供たちもカナダキャンプに参加してカリキュラムを終了したという達成感と自信を持つことができます。

 各班のレッスンプログラム報告

スノードラゴン班(ステユワート先生)

緩斜面、中斜面ならスピードに乗ってロング滑走もできるようになりました。自分の意思でスキー操作ができるようになったことで、無意識に斜面状況によってライン取り、滑走スピードを判断して対応できるようになりました。

広大な斜面を滑走する中で自然と体力もついたように感じました。子供たちの中には滑走スピード、中斜面では自然にプルークからシュテム、そしてパラレルが部分的にできるようになりました。

コブ斜面、中斜面もゆっくりと滑走できるようになりました。また、スノーパークなどでジャンプ、アクロバット滑走も体験し、遊びながら状況変化に対応する身体能力をアップできました。スキーレッスンへの集中力、スキーが以前より大好きになったという声がたくさん聞こえたことも大きな成果です。

また来年もウィスラーに絶対来ると教師たちにアピールしていたので印象的でした。年中から小学4年生までの参加者でしたがまずは、スキーが楽しい!英語も大きな声で挨拶したり、教師のレッスン指導の内容など何をやれば良いのかまで理解できるようになりました。

TEETH班(ハリエット先生)

整地、中斜面ではスピードを出しても安定したロングパラレル、ショートターンができるようになりました。また、不整地(コブ斜面、オフピステ、ツリーラン)も広大なスキーエリアをどこでも選ばずにとりあえず滑走できる対応力の幅が広がりました。いつでも安定してスキー操作が可能な中間姿勢を維持すること、スキーのセンターに乗るポジションキープを様々なバリエーション(ホッキ-ストップ、ジャンプターン、片足ターン、コブ斜面での抱え込みと送り出し)を使って練習してきました。その成果として確実な外向系、谷スキーから谷スキーへの瞬時な体重移動ができるようになり、スピ―ディ―で無駄のない先鋭的なターンができるようになりました。

次の段階としてショートターンの急斜面、オフピステでの深雪にも挑戦しました。上体が安定し、ポジションを急斜面でもセンターに乗れるようアンギュレーション(クの字姿勢)をターン後半にしっかりと、恐怖心を克服し、フォールラインに飛び込んでいくことを課題として練習しました。

英語での理解力がかなり高いので、やるべきこと、バリエーションと到達イメージとの関連をリンクしながら技術習得に取り組むことができました。今後は、このキャンプでマスターしたことを継続して実践し、よりスピード、難しい斜面でのポジション二ング、時にオーバーすぎるくらいの徹底した雪面への運動(エッジング、荷重等)そして自ら難しい状況に挑戦することが課題です。

スノーライダー(JS先生)

ロングターン、ミディアムターン、ショートターンを整地では完成度の高い滑りを追求してきました。スピード、リズム、切れとずれなど斜面状況、雪質によって判断しながら最適な技術を駆使して滑走するこができるようになりました。雪面への圧のかけ方やエッジングの強弱、ターン弧の大きさなど詳細の滑走技術の違いを教師が見本を見せながら、視覚、足裏感覚を集中させて少しづつ質の高い滑りに近づくことができました。

急斜面、深雪、ツリーランなどもの難しい条件でも腰から下の脚部の抱え込み、送り出す屈伸抜重、身体のフォールライン方向へ維持など難しい斜面、雪質でもスキー操作を可能するポジションニング、最適なライン取りのイメージを練習しました。

総合滑走として斜度の変化、斜面の変化、雪質の変化をノンストップで視覚、スキーを通して雪面を感じながら、よりスピードに乗ったロングターン、ミディアムターン、ショートターンをできるだけノンストップで練習しました。

山そのものをこれまで練習してきたスキー技術を駆使して滑走するというスキーオールラウンドがゴールとしてさらに質の高い滑りを目指します。これまで練習してきたことによって、競技過程でもGSの掘れたコースをしっかりとスキーを溝に這わせながら、よりポールの近くをリズム良く滑ることができました。制限滑降に求められるターンのタイミング、スキーを積極的に踏むことで推進力を生むことなど自然に習得できていました。

*最終日は幸い、午前中は天候にも恵まれたのでブラッコムスキー場の7thセブンまで上りウィスラー周辺の山並みの絶景を楽しんでもらいました。

技術的なレベルアップも子供たちにとっても重要ですが、大自然の素晴らしさを体感してもらうのもこのキャンプのもう一つの大きな醍醐味です。ウィスラーとブラッコムをピークツーピークにも乗って移動もしたことで両山の景色の違い、レイアウトの違いも子供たちなりに感じていたようです。

各種 アクティビティー

今年は、恒例のボルダリング(クライミング)、プール、室内球技を体験しました。スキー以外にも子供たちがおもいっきり、参加メンバーでスポーツ、遊びを楽しむことが目的です。

ボルダリングは、身体のバランス、集中力、精神力を高めます。最後は2班に分けて競争する中で、応援したりアドバイスしたりでチームビルディングが自然と養われます。

プールはメドウガーデンの公共プールで25mと子供用のプールで疲れた身体、筋肉を解したりには最適です。子供たちは泳いだり、スライダーで飛び込んだり、ビニールボート、イカダに乗ったり思い思いに楽しんでいました。

今年から取り入れた公立の小学校の体育館でドッジボール、室内サッカー、バスケットボールの3種目を楽しみました。学年、男女関係なくチームを構成して、競技に取り組みました。これらの球技によって、参加者メンバーのより深いコミュニケーションとスキーレッスンへのコンディションづくりに効果がありました。全員で楽しむ!というのはボルダリングとこの球技が非常に楽しかったという声が多く、一致団結したという印象がありました。

 <ウィスラーキッズレッスン>

各参加者どもレベル3~レベル6の範囲で最終日に基本は他の外国人の子供たちと混載でレッスンするプログラムに一日参加しました。4日間の英語レッスンに慣れていましたので、受付時は緊張していましたが実際のレッスンではレッスンスタイルにも慣れていたようで大きな不安はなく楽しんでくれました。

日本人の子供が一人で他は全員外国人という班もありましたし、技術レベル5、6は外国人キッズが少なく、日本人が大半で少数外国人という班もありました。4日間の教師陣とも違う教師が担当しましたが、系統立ててレッスンを理解してきたことと、技術的に日本人の子供たちはレベルが高かったこともあり、緊張しながらも楽しく、滑走中心、時々スノーパーク、ツリーラン、深雪などスキーオールラウンドをテーマに全班とも成果のあるレッスンとなりました。

各担当教師からスキ-技術や参加態度は全員高い評価をもらいました。(プログレスカード参照)

今年は最終日前日に開催したことで、最終日はまた気心の知れた仲間たちと最後の通常レッスンを存分に楽しむことができました。ウィスラーキッズの体験でさらに子供たちは英語の理解力が高まったこと、上達が実感できたことで達成感と自信を持つことができたようです。

 

<チームワーク>

担当教師に大きな感謝を込めて、レッスン班ごとに発表を行いました。リーダ-を選抜して何を発表するのか?日本の文化を伝える、教師たちへの感謝を伝える2つのテーマを踏まえて、時間内に協議して、コーディネーターがサポートしながら完成させていきます。

年齢を問わずリ-ダ-を中心に誰もが役割を担い気持ちを形にしていきます。どの班も担当教師への感謝の思いや各自の意見やアイデアが盛り込まれていました。

直接担当教師の3人に班ごとに感謝の言葉を上手く伝えることができました。

担当教師陣も日本の子供たちへの指導がスキー上達への実感とコミュニケーション力が日を追うごとに養われたことによって、子供のキャンプは大人も逆に何かを学ぶことが多々あるということを発見したと言ってくれました。

このチームワークを通して雪上とは違った場で、子供たち同士が協力することで何かを生み出すことの重用さを楽しみながら体験してくれたようです。

 

<カナダキッズキャンプを終了して>

この8日間、参加された子供たちが北海道地区から関西地区まで各方面からそして年齢は5歳~14歳まで普段まったく出会うことのなかった子供たちがこうして、みんな仲良くなれたこと、お互いに時間を共有したから意思疎通が出来たことは大きな意味があります。よってとても良い雰囲気のもとでキャンプ開催が無事にできましたこと改めて報告申し上げます。

子供たちはカナダ滞在中、起床から食事、スキ-レッスン、アクティビティ-と室内遊び、オリエンテ-ション、チ-ムワーク、清掃、荷物準備など年齢の縦割り(VERTICAL DIVISION)による生活班、そして技術、滑走スピードによって年齢関係なく分けられるスキ-班のもと団体生活を送り、子供同士或いはカナダ人や他国の大人、子供たちとの交流を通して大きな体験をされ、成長をされたことと実感しております。日常の生活も班長を中心に自ら行動していくという意識とスキ-レッスンは英語なので、先生が何を言っているのか自分たちで理解し、指導していることを実践して行こうという意識が日を重ねることに身についてきました。

英語教育も現在は小学生から取り入れているようですが、このキャンプでは英語力よりも英語圏の人たちをはじめ外国人とどうコミュニケ-ションを図るか、言葉の壁を超えて視野を広げるということに重点を置いております。

スキー技術も広大で豊富なコースのあるカナダのウィスラーという環境が上達を促し、カナディアンメソッドのカリキュラムに沿って、日本では絶対に体験できないロング滑走、ツリーラン、オフピステなど大自然を目の当たりにして、子供たちがさらにスキーが大好きになってもらえたこと、大自然の雄大さなど何かを大きなものを感じてもらえたことでしょう。単にスキ-技術上達を目的とするのではなく、当キッズキャンプは「自立を目指す」という教育プログラムという趣旨があります。

現在のためだけでなく、近い将来の為にそして生涯社会性を育む為に大切なことがある根幹を3つの約束にある「元気に挨拶をしよう」、「他人に迷惑を掛けない」、「自分のことは自分でやろう」としております。特に小学校高学年や中学生は班長となる可能性が高いので、自ら模範となる行動を示しリーダーシップを発揮してもらうことで、低学年の子供さんは班長のように早くなりたいと憧れるように感じてほしいのです。自分の役割と責任を成長期の段階でスポ-ツ、集団生活を通して実感してくれれば、将来、日本人としては勿論、国際社会においても自分に自信が持てるようになり、自分の目標や夢を描けるようになったり、その夢に少しでも近づけるように考え、行動していけることを学ぶことができます。黙っていても何もはじまらない、自分から伝えようとしなければ、行動しなければ何も動かないという環境が大切です。

大人はあくまでも安全管理とオブザ-バ-であり、最低限のル-ルを守ってもらうよう、守ることの大切さを気付づかせることです。

子供さんたちが帰国してからどのように学校、家庭の両生活に於いて変わっていくのか?意識や意思に変化が現れ、少しでも今回の経験を通して自分に自信を持ってくれたのなら、私達にとりましてもカナダキッズキャンプ運営の意図、そしてスタッフメンバーにとりましてもとてもうれしいことです。

この度は、フェロ-トラベル主催「カナダキッズスキ-キャンプ」にご参加頂きましたこと重ねまして有難うございました。運営スタッフを代表しまして深くお礼申し上げます。

草々

                                   株式会社フェロ-トラベル

キッズキャンプ事務局責任者

                                                                                                                水澤 史

 

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